<記憶の断片>怠惰の何か
気づくのが遅かった
死角から現れた
透明な何かに
体内が侵食されていく
明日を探し 昨日を彷徨う
未知の何かに全てが
覆われてしまう前に
燃やす心と焦げる思い
怒りに走り続けても
悲しみに沈んでも
分岐の座標が
流れていく
上を見つめて下を踏む
まとわりつくように
熱を帯びていく何かが
完成のカウントダウンを
始める
一穴の好機に目を配り
すり減らした神経に
全ての力を注ぎ込む
絶えない欲望と
煮えそうな遠い声
一瞬のコマ送り
時を捉えて抜ける安堵感
飲み込まれてはいけない
己が作る怠惰の何か
画像提供元:Pexels

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