<記憶の断片>アンドロイド
街は病みきった人々
ドス黒い闇を纏って
必死に生きている
毎日同じことを繰り返し
自分が何かすらわからない
ルーティンが生きがいになった
アンドロイド
歯車の一つでしかない現実
そんなことも気づかずに
今日も愛想笑いを上達させ
一人 ため息をつく
どんなに群れても
寝る前は孤独なことを
見ないふり
記憶に残さない術だけを
覚えていく
よく鏡を見てごらん
そこには自分じゃない自分が
不適な笑みを浮かべて
諦めの説教を始めるよ
そんな鏡は叩き割って
自分らしさのために
学校も仕事もサボって
言語のない世界を
歩いてみてごらん
きっと想像以上の
自分が溢れ出す
知っていて知らない自分
思うがままの自分
もう芽吹いた感情は
止まらない道を
見つけてしまったようだ
画像提供元:Pexels
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