<記憶の断片>次の季節
僕のポケットに差し込む
冷たくなった君の手が
冬の到来を知らせてくれる
あれだけ涼しくなることを
願った夏の日は記憶の彼方へと
遠い旅に出たようだ
この世に二人しかいない
そんなことを考えてしまう
幼くて純粋な思い
手の感覚が薄れていくように
無邪気な思いも
雪のように消えていく
降り積もる思いを
デリートできるのなら
美しい記憶だけ
消し去って欲しい
そうすれば君も僕も
別の季節を生きていける
追い越す季節
迎えくる季節
感じたことのない
次の季節を
現す言葉が見当たらない
その次の季節を
巡り巡る温度を感じ
己の存在をも超える
新しい季節の中へ
画像提供元:Pexels
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