cky355のブログ

日々、感じること・思うことを徒然に・・・。

<記憶の断片>温度なき世界

焚火

人々が忘れていく
人々が口を閉ざしていく
曇った瞳が見る
信じて裏切られた世界


船頭は裏に隠れて
場当たりの人形が
マウントを求めて
夜の街を徘徊する


嘗て溢れた日常は
御伽噺の舞台となり
嘗ての感情は
役者のみが再現できる
抑揚のあるセリフ


これから生まれてくる子供達に
何を伝えよう
これから朽ちていく世界に
何を与えよう


担う荷物が重たくて
担う感情は冷たくて


たくさんあるのに
何もない街は
今日もメトロノームの
時を刻んでいく



画像提供元:Pexels