<Plog/パワスポの話>出雲の旅手帖01~神魂神社・足立美術館~
神魂神社~足立美術館
厳かにも凜々しく鎮座する神魂神社。境内の張り詰めた空気感がたまらない。本殿は現存する日本最古の大社造りであり国宝にも指定されている。参拝客が少ないのも魅力の一つかもしれない。人工物なのに経年の中にある自然との同化というのか、天然のモノを見ているような気分になる。
苔むした手水社、不規則な石段、木造大社造りの暖かさ、切り株の椅子、、、一カ所に立ち、自分自身を360度回すと今がいつの時代なのか?と意識が遠のき、静寂に身を置くことで異世界にでも来てしまった気分になる。
そして、近代から現代の日本画を中心とした収蔵されている美術館であり、海外の来園者から日本一美しい庭園を有する美術館としても有名な足立美術館。圧巻は120点におよぶ横山大観や魯山人の作品が一同に見られる貴重な美術館。こんな場所にこんな敷地の美術館が?と思うほどにその広さに驚かされた。さらにこの美術館が個人によって建設されたこと。創設者の足立全康氏は紆余曲折、様々な職業を経て、その忙しい中、幼少の頃より興味を持っていた日本画を蒐集し地元では有名な美術品コレクターとなっていく。晩年71歳の時に、地元である島根県の文化発展、日本の芸術発展の一助になればと思い、財団法人足立美術館を創設されたとのこと。昭和の時代には信念のある苦労人が多く存在したが、高度経済成長期を経験し、自分の故郷、国を思う人材は行動も発言も今で言う規格外で尊敬にしか値しない。
「あることが当たり前」の時代ではないからこそ、“作る、造る、創る”という自然発生的なアクションは後の世に、目に見えるモノ以上の思いを人々に伝わってくるのだろうと思った。
ーVol2へ続くー
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。