cky355のブログ

日々、感じること・思うことを徒然に・・・。

<世間話>舌の記憶 ~生八つ橋~

生八つ橋

 久しぶりに“生八つ橋”を食べた。
 たまに無性に食べたくなる和菓子。


 初めて“生八つ橋”を食べたのは、中学生の時でした。
中学時代の修学旅行が、東京鉄板の“京都・奈良”で、宿は全て京都でしたが、1日だけ“聖護院 御殿荘”という宿泊施設だった。今、考えれば、“生八つ橋”で有名な聖護院に泊まった?という感じなのだと思うが、チェックインをし、部屋に入るとまさに“生八つ橋”がテーブルに鎮座していた。


 「これは何だ?」


 という聞くしかなかった。
 見たことのない形状のお菓子。もともと和食の家でしたので、あんこ系のお菓子には馴染みはあったが、このような形状のものは見たことがなかった。
そして、食べてさらにびっくり!


 「ニッキの味がする!!! これは何だ?」
 と。
 生徒の大部屋でしたので、複数個を食べることはできず、これは絶対に買って帰る!と決心した瞬間でもあった。


 しかし!夕食時にも配膳された食事の傍らに“生八つ橋”がちょこんと置かれていた。
さらさらにこの時、人生初の食べ物を口にした!


 それは“すき焼き”。
 生徒たちが自分たちで作るタイプでしたが、俺は


「これって、何ていう料理?」


 と同級生に聞き、同級生一同に
「え? マジ? 食べたことないの?」
と驚愕された。
まず、鍋料理自体を食べたことがなかったので、同級生たちが何に驚いているかすら、解らなかった。


 「ってことは・・・作れないよね???」
 と聞かれ
 「うん!もちろん!」
 と。
 結局、すでに計量された調味料をすき焼き鍋に入れる役割を強制的に割り当てられた。w
 (お陰で、楽ちんだったけど。)


 すき焼きに関しては、その後、よく口にすることになったが、“生八つ橋”はそんなに頻繁に手に出来るものではなく(今では、東京でも普通に買えるようになりましたが。。。)、どこかで“京都フェア”をやっている時や仕事で京都に行った時には、ほとんど買って帰った。
 “生八つ橋”は完全に、すき焼きを一心同体の記憶に焼き付けられ、“生八つ橋”を見ると同時にすき焼きが浮かぶ。


 さらに“生八つ橋”を食べると、あの純真無垢な少年期の自分に戻った気分になる。
しかし、舌の記憶と言われるが、はやり“聖護院 生八つ橋”が一番、好きだなぁ~といつも思う。


 今回はたまたまスーパーで見つけて買った“生八つ橋”であり、“聖護院 生八つ橋”ではなかったのが残念でしたが、確実にすき焼きが頭に浮かんだことは言うまでもありません!w