街外れにひっそりと佇む
古ぼけた予約の取れない店

運とタイミング
そして　行きたい意志
兼ね備えた時に開かれる扉

綺麗な指のコンシェルジュが
手招きする赤と黒の席
顔にベールのかかった相席者

お薦めされたコースメニューは
聞いたこともない料理の数々
美しい文字が惑わす視覚の妙義

まるで絵画のような
色彩が心を高揚させる
しかし　決して食べることの出来ない
絵空の料理
口に運ぶと消えていく

召しませ　当店自慢の
時間と味を
ここに集まる客人は
夢を食べる時の旅人

いつかどこかで
巡り合う
素敵な出来事の
オンパレードが
今を生きるあなたの皿を
満たしていく

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